米医療保険会社トップの射殺事件の容疑者として、ニューヨーク市警が公開した監視カメラの映像=AP

 米医療保険大手ユナイテッドヘルスケアのトップが銃撃され死亡した事件で、ニューヨーク市警は9日、東部ペンシルベニア州で重要参考人の男(26)を拘束したと発表した。銃と偽造した複数の身分証明書、「動機と考え方を物語る」手書きの文書を所持していたという。

 発表によると男は9日朝、事件現場から西に約450キロ離れたマクドナルドで、銃所持の容疑で拘束された。不審な人物がいると従業員から通報があった。銃は消音器付きで、3Dプリンターで製造された可能性がある。偽の身分証明書は、犯行に関与したとみられる人物が事件前にニューヨーク市の宿泊施設に提示したものと一致したという。

 米ニューヨーク・タイムズは警察関係者の話として、手書きの文書には医療業界を非難し、暴力を正当化する内容が記されていたと伝えた。警察は事件との関連を調べている。

 事件は今月4日早朝にニューヨーク市中心部で発生。ユナイテッドヘルスケアのブライアン・トンプソン最高経営責任者(50)が、ホテルの前で待ち伏せしていた人物に背後から撃たれて死亡した。【ニューヨーク八田浩輔】

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