シリアの反政府勢力は8日、部隊が首都ダマスカスに入ったと発表した。一方、政府軍の幹部2人はロイターに対し、アサド大統領が同日にダマスカスから飛行機で出発したと語った。目的地は不明という。ダマスカスで5日撮影(2024年 ロイター/Firas Makdesi)

シリアの反政府勢力は8日、政権軍の抵抗なく首都ダマスカスに入り、ダマスカスが「アサド大統領から解放された」と発表した。一方、シリア高官は、陸軍司令部がアサド政権の終焉を将兵らに通達したとロイターに語った。

これに先立ち、軍の幹部2人はロイターに対し、アサド氏が8日にダマスカスから飛行機で出発したと語った。目的地は不明という。

反政府勢力は「われわれは捕らわれた仲間を解放し、セドナヤ刑務所における不正の時代の終焉を告げるニュースをシリア国民とともに祝う」と表明。同刑務所はダマスカス郊外にある大規模な軍事刑務所で、シリア政府は数千人を拘束していた。

目撃者によると、ダマスカスの主要広場には数千人が集まり、手を振りながら「自由」を唱えている。

飛行中の航空機を追跡するフライトレーダーのデータによると、首ダマスカスが反体制派に支配したと伝えられた頃、シリア航空の飛行機がダマスカス空港を離陸。同機は当初、アサド政権のアラウィ派が拠点とするシリア沿岸部に向かっていたが、突然Uターンし、数分間反対方向に飛行した後、地図から消えた。ロイターは搭乗者を確認できていない。

反政府勢力は8日早朝、わずか1日の戦闘で中部の主要都市ホムスを完全に支配したと発表していた。

政権軍の撤退後、ホムスの住民数千人が通りに繰り出し、解放を喜んだ。

[ロイター]


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