内戦が続くシリアで反体制派の武装勢力が攻勢を強めるなか、シリア人権監視団の代表がANNの取材に応じ、「アメリカの制裁がアサド政権崩壊の要因となった」と明かしました。

シリア人権監視団 ラミ・アブドルラフマン代表
「進攻作戦の時期は当初9月末だったが、1、2回延期され、(ヒズボラとイスラエルが)停戦合意した日に始まった」

 イギリスに拠点を置く反体制派NGOシリア人権監視団は、武装勢力の兵士たちが9月から訓練を受け、準備を進めてきたと明かしました。

 「アサド政権は事実上崩壊した」とし、要因として軍事支援を受けてきたヒズボラの弱体化のほかに次の点を指摘します。

シリア人権監視団 ラミ・アブドルラフマン代表
「アメリカの制裁がアサド政権崩壊の主な要因だ。経済面では国家は崩壊し、電気が通っていないなどインフラも整っていない。なのに、政権内にはヨーロッパの富裕層よりも金を持つ腐敗した人々がいて政権の弱体化につながっている」

 反体制派の勢力はアサド政権が支配していた要衝を次々と制圧していて、シリア第3の都市ホムスにも迫っています。

 アブドルラフマン代表は、政府軍がすでにホムスの街の外まで退避しているとしたうえで将校らに戦闘の意欲はなく、軍の中でクーデターが起きる可能性があるとしています。

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