日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。宮城県内の酒蔵からは「光栄で誇らしい」と喜びの声が上がり、伝統を守り継ぐ決意を新たにしていました。

南米・パラグアイで開かれたユネスコの政府間委員会。日本時間の5日午前4時前、日本の「伝統的酒造り」について審議され、全会一致で無形文化遺産への登録が決まりました。

日本酒「日高見」を醸造する、石巻市の老舗・平孝酒造です。「伝統的酒造り」は杜氏や蔵人たちがコメや麦などを蒸したり、こうじ菌を使って各地の気候風土に合わせて築き上げてきた伝統的な技術で日本酒や焼酎などの製造に受け継がれてきました。気温が低くなってきた今、この酒蔵でも仕込みの最盛期を迎えています。

平孝酒造 こうじ担当
「一言で言うなら本当にうれしいことで光栄で誇らしくていいと思う」

この酒蔵は、東日本大震災の地震で大きな被害を受けながらも、こうじ室などをより衛生管理に優れたステンレス張りに張り替えるなどして、品質向上を図ってきました。

平孝酒造 平井孝浩社長
「そうやって頑張ってきたことも含めて、地域にこういう文化遺産があることを再認識していただいた上でこれからは技術の継承。ぜひお酒造りを目指したいという人が現れてくれたらうれしい」

1年前、この世界に飛び込んだ若き蔵人も、伝統を守り継ぐ決意を新たにしていました。

平孝酒造 こうじ担当
「早くみんなの戦力になれるように、これからもお酒のことを勉強しながら頑張りたい」

これまで日本の無形文化遺産は能楽や歌舞伎、和食や和紙などが登録されていて「伝統的酒造り」は23件目の登録になります。

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