韓国の軍事境界線近くに、世界で初めて北朝鮮を眺めながらコーヒーが飲めるスターバックスがオープンした。
■北朝鮮を眺める展望台に新店舗
韓国北西部の金浦(キンポ)市 この記事の写真29日、韓国北西部の金浦(キンポ)市にある展望台にオープンしたのは、スターバックスの新店舗だ。
「北朝鮮を眺められる」コンセプト店の外にまで行列ができるほどのにぎわい。そのワケは、コーヒーを飲みながら「北朝鮮を眺められる」コンセプトだ。北朝鮮までわずか1.5キロメートルほど。身分証を提示して、軍の検問を通過しないと入れない軍事管理地域に北朝鮮が敵視するアメリカからコーヒーチェーンが進出したのだ。
望遠鏡を通せば…店舗の窓やテーブルは北朝鮮の方角を向いていて、農地や建物など街並みが見えるほか、店の外に設置された望遠鏡を通せば、北朝鮮市民が行き交う様子や、動物、宣伝放送の拡声機などもはっきりと確認することができる。
「川一本隔てただけなのに、こんなにも違う環境」 来店客「私たちは川一本隔てただけなのに、こんなにも違う環境で暮らしています。ただただ悲しく、心が痛みます。彼らとこのスターバックスで温かいコーヒーを分かち合いたいです」 南北の間で激しい交戦
実はこの金浦市、朝鮮戦争当時、南北の間で激しい交戦が繰り広げられた場所だ。
現在でも…現在でも、北朝鮮による「ゴミ風船」が繰り返し飛来したと報じられるなど、緊張が続いている。
そんな“最前線”にスターバックスが新店舗をオープンした理由は何なのか。
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■オープンから3日間で去年の3倍以上が訪問■オープンから3日間で去年の3倍以上が訪問
番組が「スターバックスコリア」に取材すると…。
オープンした理由は スターバックスコリア広報「この地は自然豊かな観光地で、私たちは、こうした場所への出店に力を入れています」
一方、誘致した金浦市の責任者は次のように話している。
「資本主義の象徴的ブランド」 金浦市の責任者「資本主義の象徴的ブランドが入店した。北朝鮮との体制の違いを強調し、観光客の増加につなげていきたい」 去年1年間の訪問者の3倍以上
市によると、オープンから3日間ですでに4000人以上がこの展望台を訪れていて、去年1年間の訪問者の3倍以上になっているという。
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■トランプ氏と金正恩総書記の直接会談を検討■トランプ氏と金正恩総書記の直接会談を検討
韓国との関係が悪化の北朝鮮韓国との関係が悪化している北朝鮮。その動向には世界が注目している。ロイター通信によると、トランプ次期大統領の政権移行チームはトランプ氏と金正恩総書記の直接会談を検討しているという。
トランプ氏は、朝鮮半島の非核化を目指し、政権1期目に金総書記と3度にわたって直接会談したものの交渉は決裂した。
トランプ氏側は改めてトップ同士の直接対話に持ち込み「新たな武力衝突のリスク低下」に期待を寄せているという。
政権1期目に北朝鮮担当副特別代表を務めるそのため、トランプ氏は国家安全保障担当の大統領副補佐官にアレックス・ウォン氏を起用すると発表したという。
ウォン氏は、政権1期目に北朝鮮担当副特別代表を務めた人物で、トランプ氏は「金総書記との首脳会談の交渉を支援した」と述べたといい、今後ウォン氏の米朝会談の再開に向けた動きが注目されている。
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■密月関係の北朝鮮とロシア■密月関係の北朝鮮とロシア
軍事的な協力を進めるロシア一方、北朝鮮と軍事的な協力を進めているのがロシアだ。朝鮮労働党の機関紙は、金総書記が先月29日に訪朝中のロシアのベロウソフ国防相と会談したと報じた。
そのなかで金総書記は、アメリカや西側諸国がウクライナへ武器を供与していることについて批判し、「北朝鮮の政府と軍隊、人民は今後もロシアの政策を変わることなく支持する」と連帯を示したということだ。
軍事パレードに北朝鮮軍を招待またロシア側は、来年5月にモスクワで開催する対ドイツ戦勝80周年記念の軍事パレードに北朝鮮軍を招待したうえで、ベロウソフ国防相は「北朝鮮は完全に独立した外交政策を追求する数少ない国の一つだ。これは金正恩氏の功績だ」などと述べたという。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年12月3日放送分より)
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