3日、空爆を受けて煙が上がるシリア北西部イドリブ南方の町(AP=共同)

 シリア北部の要衝アレッポの大半を掌握した反体制派は3日、アレッポと首都ダマスカスの間に位置する第4の都市、中部ハマの目前まで進攻した。主要道路を封鎖し包囲を目指している。シリア人権監視団(英国)が伝えた。ハマ周辺にはロシアやイランを後ろ盾とするアサド政権側の大規模な増援部隊が到着。激しい交戦が続いている。

 反体制派を主導する過激派「シリア解放機構」はハマ周辺の10以上の町や村を掌握した。シリアのアサド大統領はアレッポ奪還に向け、反攻強化を表明。ロシア軍と共にハマ周辺や反体制派拠点の北西部イドリブを空爆している。人権監視団によると、反体制派が攻勢を開始した11月27日以降の死者は民間人を含め602人になった。

 政権側はアレッポ近郊でトルコの支援を受ける勢力と、東部デリゾール県では米軍と連携するクルド勢力主体の民兵組織とそれぞれ交戦。反体制派の攻勢を機に、シリア各地の勢力の動きが活発化しており、混沌とした情勢が続いている。(共同)

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