12月2日、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長は、ICCは国連安全保障理事会の常任理事国から経済制裁の可能性を警告されるなど圧力にさらされており、「存続が脅かされている」と危機感を示した。写真はICC。オランダのハーグで2019年1月撮影(2024 ロイター/Piroschka van de Wouw)

オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長は2日、ICCは国連安全保障理事会の常任理事国から経済制裁の可能性を警告されるなど圧力にさらされており、「存続が脅かされている」と危機感を示した。ICC加盟国の年次会議で演説した。

ICCはウクライナからの子ども連れ去りに関与した疑いでロシアのプーチン大統領に逮捕状を出したほか、カーン主任検察官がガザでの紛争を巡りイスラエルのネタニヤフ首相らの逮捕状を請求。こうした動きに反発したロシアがカーン氏の逮捕状を出し、米議会下院も6月にICCに制裁を科す法案を可決した。


 

赤根氏は「ICCは、その正当性や法執行能力、国際法や基本的権利を実現する能力を損なおうとする攻撃を受けてきた。威圧的な政策、脅迫、圧力、さらには破壊的な工作が行われている」と指摘。ロシアや米国といった具体的な国名は挙げずに「安全保障理事会の別の常任理事国の機関から、まるでテロ組織であるかのように厳しい経済制裁をちらつかされている。こうした措置によってICCは全ての事案や案件における運営が急速に弱体化し、存続自体が脅かされている」と訴えた。



[ロイター]


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