「命を繋ぐ医療従事者を殺さないで」
パレスチナ自治区・ガザで人道支援活動を続けている国連機関の日本人医師から、悲痛なメッセージです。

ガザで人道支援を続けているUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関の清田明宏保健局長が28日、都内で会見を行い、「ガザでは人間の尊厳の崩壊が起きている」と訴えました。

UNRWA 清田明宏 保健局長
「ごみ袋の中でも使えるモノを探しながら生きていくという、何か人間の尊厳の崩壊がここには起きている。保健医療者が800人以上殺されているのは本当に許せない。病院が空爆されるのも許せない。ぜひ、命を繋ぐ、そういう組織を空爆することは止めてほしい」

イスラエルでは、UNRWAの国内活動を禁止する新しい法律が議会で可決されました。予定通り来年1月に施行されれば、清田医師を含む国連スタッフの移動や人道支援物資の搬入などが厳しく制限されるため、ガザの人道状況への影響は計り知れません。

清田医師
「国連の立場は決まっていて、UNRWA以外にガザを支援する機関はない。わたしの保健分野で(UNRWAが)1000人で回しているところを40人しか職員がいないWHOに頼むというのはできないこと」

清田医師は「UNRWAを代替する組織はない」と危機感を示したうえ、活動継続のためには国際世論や各国政府によるイスラエル側への働きかけが重要だと訴えました。

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