(写真はイメージです) Ranae Smith-Unsplash
<今年に入ってからは同様の事件が相次いでいるという>
米ルイジアナ州の海岸に死んだイルカが打ち上げられ、解剖した結果、死骸から複数の銃弾が発見された。
【画像】頭、脊髄、心臓に銃弾を受けて死亡したイルカが見つかる...有力情報には最大300万円以上の賞金
イルカの死骸はルイジアナ州キャメロン郡のウェストメイズビーチで市民が発見し、3月13日にアメリカ海洋大気庁(NOAA)漁業局に通報があった。
NOAAの発表によると、若いバンドウイルカの脳と脊髄、心臓に食い込んでいた複数の弾丸は、銃で撃たれたものと一致した。死亡とほぼ同時刻に負った内臓の損傷が致命傷になったと思われる。
イルカが死んだ経緯について捜査しているNOAAの法執行局は、多額の賞金をかけて一般からの情報提供を募っている。
「犯罪者の処罰や民事罰の判断につながる情報には最大2万ドル(約320万円)の賞金を提供する」(NOAA)
バンドウイルカは絶滅危惧種には指定されていないものの、海洋汚染や船との衝突、漁具に絡まる、石油の流出、さらには水中の騒音のような人間による妨害など、数多くの困難や危険にさらされている。
バンドウイルカは極地から熱帯まで世界中の温暖な海で、湾や河口も含めた沿海と遠洋の両方に生息する。社交性が非常に高く、大抵は結びつきの強い数頭から十数頭の群れで行動する。
クジラとイルカは全ての種がアメリカ海洋哺乳類保護法の保護対象とされ、野生のイルカをいじめたり、傷つけたり、殺したり、餌をやったりすることは禁止されている。違反すれば1件あたり10万ドル以下の罰金と1年以下の禁錮が科される。
同じような事件はこのところ相次いでいる。3月中旬にはニュージーランドの海岸で頭を切り落とされたホホジロザメが発見された。頭は見つかっていない。アメリカでも2月にフロリダキーズの海岸で、絶滅危惧種のノコギリエイが、のこぎり状の口先を切断された状態で発見された。ノコギリエイは絶滅危惧種保護法で保護されており、こちらの事件もNOAA法執行局が捜査に乗り出し、2万ドルの賞金をかけて情報提供を呼びかけている。
(翻訳:鈴木聖子)
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