南米ブラジルのリオデジャネイロで開かれていたG20(20カ国・地域)の首脳会議が19日、閉幕しました。

2日間の日程で開かれていたG20首脳会議の議長を務めたブラジルのルラ大統領は、閉幕のセッションで「公正でサステイナブルな地球を築き続けよう」と結束を呼びかけ、2025年の議長国である南アフリカにバトンタッチをしました。

今回の首脳会議では、通常は最後に採択される「首脳宣言」が初日に発表される異例の展開となりました。

宣言は「地球規模の課題のほとんどは不平等が根底にある」と指摘する一方、「保護主義」に反対する文言は明記されませんでした。

また、ルラ大統領にとっては2025年、COP30(第30回国連気候変動枠組み条約締約国会議)を開催することもあり、環境問題対策に力を入れていることをアピールする場にもなりました。

19日の閉幕前の「持続可能な開発とエネルギー移行」をテーマとしたセッションでも「COP30は、気候変動が後戻りできない事態に至るのを防ぐ最後のチャンス」だと強調しました。

しかし、2025年1月にアメリカの大統領に返り咲くトランプ氏がすでに気候変動対策の枠組み「パリ協定」から再離脱する姿勢を示していることから、「目標達成に向け結束する」とした今回の首脳宣言の内容に反対するとみられています。

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