米財務省は14日、主要な貿易相手国・地域の通貨政策を分析した外国為替報告書を公表した。日本による4月以降の円買いドル売り介入には「日本は為替介入について透明性を保っている」などとして一定の理解を示した。引き続き通貨政策の「監視対象」とし、対象国は中国など7カ国・地域となった。制裁の検討対象となる「為替操作国」への認定はなかった。

 日本財務省によると、政府・日銀は今年4月29日と5月1日に計9兆7885億円、7月11、12両日に計5兆5348億円の介入を実施した。報告書は「介入は極めて例外的な状況のみに限定され、適切な事前協議が行われるべきだ」とくぎを刺した。

 米財務省は今年6月まで1年間の為替政策や経常収支などを分析。対米貿易黒字など三つの基準のうち二つに当てはまる場合などに監視対象としている。日本は経常黒字のGDP比と対米貿易黒字額が基準を上回った。監視対象は日中のほか、韓国、シンガポール、台湾、ベトナム、ドイツ。

 中国については対米貿易黒字の拡大に警戒感を示した。(共同)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。