石破茂首相は14日、羽田空港から政府専用機でペルーの首都リマに向けて出発した。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する。その後、ブラジル・リオデジャネイロに移動し、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に臨む。リマではバイデン米大統領や中国の習近平国家主席らとの初会談を調整しているほか、リオからの帰路に米国に立ち寄り、トランプ次期大統領と会談することも模索している。21日に帰国する予定。
首相は出発に先立ち、首相官邸で記者団の取材に応じ、APEC首脳会議について「エンパワーメント、包摂、成長がテーマとなる。我が国として、この地域の経済成長のために何ができるか、議論していきたい」と語った。G20サミットについては「先進国と途上国がお互いに責任をどう共有し、どう協力関係を構築するかについて議論を主導していきたい」と述べた。トランプ氏との会談については「まだ話せる状況にない」とした。
日米、日中の首脳会談は15日(日本時間16日)に実施する予定。今期限りで退任するバイデン氏には日米協力への貢献に謝意を示す。
習氏との間では、日本産水産物の輸入再開や拘束されている邦人の早期解放、沖縄県・尖閣諸島を巡る東シナ海情勢などについて協議する。15日には、昨年8月の米キャンプ・デービッドでの会合以来の日米韓首脳会談も開催し、3カ国の連携メカニズムについて確認する。
トランプ氏との会談が実現すれば対面では初めて。首脳間の個人的な信頼関係の構築につなげる狙いがある。【村尾哲、内田帆ノ佳】
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