シリーズでお伝えしているパリオリンピック企画。
2日目の30日は、華麗な試合会場と厳重なテロ対策について。

世界的な観光名所を会場にして行われるパリオリンピック。

会場の95%が既存、または仮設の施設を利用するため、持続可能な大会として注目されている。

コンコルド広場で繰り広げられるのは、ブレイキンや自転車BMXなど、アーバンスポーツの熱いバトル。

セーヌ川では、オープンウオータースイミングとトライアスロンの水泳が行われ、世界遺産でもあるベルサイユ宮殿では、馬術の競技が優雅に開催される。

パリのトロカデロ広場では、映像の手前から自転車競技、真ん中の橋の周辺で開会式、エッフェル塔の下ではビーチバレーなどが行われる。
市の中心部に競技場が集中しているが、つきまとうのはテロへの懸念。

3月、ロシア・モスクワで起きたコンサート会場のテロを受けて、フランスでは警戒レベルを最高水準に引き上げた。

テロの脅威が迫る中、政府は聖火ランナーやボランティアなど、大会関係者48万人に“身体検査”を行い、これまでに危険、または不適格とみなされた約2000人を除外した。

また、開会式が行われるセーヌ川沿いには、新たに入場制限区域が設けられ、観客のほか、2万戸の住民や就労者、通行人までもが事前登録や身分証の提示を求められる。

AI(人工知能)システムを使って、制限区域などを監視する会社に取材した。

WINTICS・ウイエ氏「こちらはシステムのデモ版になります。この駐車禁止ゾーンに自動車やトラック、バスなどが10秒以上止まったら、モニターにアラート通知が出ます」

市内各所や、地下鉄の駅などに設置された監視カメラから集めた情報を瞬時に解析し、制限区域への侵入や不審な行動などを見つけると警告を発する。

パリ市民「開催はフランスとパリにとって素晴らしい機会なので、多少の不便は受け入れないと」、「期間中、テロのリスクは極めて高くなる。なるべくパリにいないようにする」

マクロン大統領は、最近になってテロの危険性が高まった場合、“開会式会場を変更するプランを準備していること”を明らかにした。

期間中は、3万人の警察官や憲兵がパリ市内に配置されるほか、軍も全土に1万8000人の兵士を配備するとしていて、フランスは厳重なテロ対策で「平和の祭典」に臨むことにしている。

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