人の移動が増える年末年始は感染症のリスクも高くなります。宮城県全域に注意報が出ているインフルエンザに加え、新型コロナなど複数の感染症の同時流行も懸念されます。仙台市内のクリニックで現状と対策を聞きました。

インフルとコロナの患者が増えている

仙台市青葉区の「かわむらこどもクリニック」。16日は午前中だけで40人ほどが診察に訪れました。

保護者:
「鼻水がひどいなと思ったら今朝からせきが気になって。(幼稚園で風邪が)流行っています。なかなかクラスみんな揃わないって言ってます」
中学生:
「鼻水とせきが出る。喉が痛い。きのうの夜ぐらいから」

16日午前の診察で5人がインフルエンザ、2人が新型コロナと診断されました。いずれも先週より増えているといいます。

かわむらこどもクリニック 川村和久医師:
「(インフルエンザは)1週間に換算すると30人を超えて警報級になってしまう。それだけ急にインフルエンザが増えだした。(新型コロナは)1週間に1人とか2週間に1人だったが、きょう午前中だけで2人。やっぱりコロナも増えてきて、今後さまざまな状況にもよるが同時流行というか」

家庭での予防と対策はどうする?

年末年始に向けて、懸念されるインフルエンザ、新型コロナ、そしてマイコプラズマなど、複数の感染症の「同時流行」。家庭での予防と対策は?

かわむらこどもクリニック 川村和久医師:
「(学校や保育園など)周囲の感染症の流行状況を把握しておく。情報を入れて症状が出たら医療機関を受診する。ただ検査を受けるのが早いと陽性にならないこともあるので、できれば熱が出て12時間以降に受診してもらう」

また、手洗いやマスクの着用、部屋の換気など基本的な感染対策の徹底が重要と話します。

かわむらこどもクリニック 川村和久医師:
「ツインデミック、トリプルデミックという言葉があるにしても偶発的な条件。みんながみんな3つとも一緒にかかるというものでもないので、そのことを気にするよりは、やはり一つ一つの感染症対策をすることに尽きると思う」

宮城県全域にインフルエンザ注意報が出ていますが、ワクチンの接種についても川村医師に聞きました。

「効果が出るまで、大人だと3週間から1か月といわれている。直近の流行には間に合わないかもしれないが、今後の流行には有効なので迷っている人は打った方が良い」ということです。

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