円安が続く中で『100円ショップ』が悲鳴をあげています。

 4月30日の東京外国為替市場の午前の円相場は1ドル=156円79銭で取引されています。29日は一時160円台をつけた後、154円台まで円高に進む荒い値動きとなりましたが、2円ほど円安に戻った形です。

 市場では政府・日銀が為替介入に踏み切ったのではないかとの見方も広がっていますが、岸田文雄総理は言及を避けました。

 (岸田文雄総理)「為替介入については、その有無も含めてコメントは差し控える」

 終わりが見えない円安の中、やってきたのは大阪・十三の商店街にある「100円shopひゃくえもん」。食品から生活用品まで約2000種類の商品が並びます。

 (買い物客 80代)「週に1回くらいは寄るかな。ビニールの袋とか、マッチ、ガムテープ。なくなったら困ると思います」
 (買い物客 30代)「おもちゃとかも今100円でいっぱいあって、行ったら何か買って出ないと気が済まないから買わされます。100円ショップがあって当たり前ぐらいで思っちゃってるかも。なかったら大変ぐらいまで思っちゃっています」
 (買い物客 30代)「100円ショップとは生活の支えです。救世主ですね」

 ところが、海外からの輸入商品が多い100円ショップにとっては円安はこたえるようです。

 (100円shopひゃくえもん 川崎徹店長)「正直きついを通り越してどうしたらいいんだって感じです。売っても売っても利益が残らないというところで、支払いして家賃払ってパートさんのお給料払ったら、何も残らないどころか逆に減ってる感じがしていて、この先どうなるかが心配です」

 3年ほど前からほとんど利益を出せないそうで、今の円安状況では取引先も新商品を開発する余裕もないといいます。そのため、少しでも利益を出そうと、こちらではこんな工夫をしています。

 (玉巻映美アナウンサー)「冷凍ピザが800円?」
 (川崎徹店長)「友だちがやっているピザ屋さんから仕入れて」
 (玉巻アナ)「100円ショップで冷凍ピザ売っているのを初めて見ました」
 (川崎店長)「たぶんうちだけだと思います」

 100円ショップでありながら、今では100円以上する商品が全体の2割を占め、ほかの店舗との差別化を図っています。

 (100円shopひゃくえもん 川崎徹店長)「たぶんもう100円ショップじゃなくなるような。売れてる商品とかを広げていって、値段に関係なくしていかないと厳しいかなと」

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