100年先まで愛されることを願って東京・原宿に銭湯がオープンしました。
朝4時から行われている銭湯での清掃作業。
多くの若者が集まっているように見えますが実は、“100年先まで愛される銭湯文化”をつくるため、業界でも珍しい挑戦に乗り出していました。
東京・原宿に2024年、新たにオープンした商業施設、東急プラザ原宿「ハラカド」。
新しい原宿カルチャーの発信の場として70店舗以上が集結しました。
特に力を入れたのが、地下1階にある「小杉湯 原宿」です。
優しいミルクの香りが特徴のミルク風呂を中心に、昔ながらの町の銭湯の風景が広がっています。
オンラインショッピングの普及により、客足が遠のいている商業施設。
日常的に足を運びたくなる空間をつくりたいという考えから、東急不動産と高円寺の老舗銭湯「小杉湯」が一体となってプロジェクトがスタートしました。
「小杉湯」3代目当主の平松佑介さんは「銭湯ってどんどん減ってきているし、町に根差した喫茶店も本屋も商店街もどんどん減っている。それぞれの目的の先に地域のお客さまがいて、地域に根差していくとか、より地域に深く愛される場所をつくる」と思いを語りました。
高円寺では銭湯のすぐ隣に、思い思いに利用できるシェアスペースを立ち上げたり、地域や企業と連携したイベントなどを開催し、多い日には1000人ものお客さんが訪れるようになりました。
原宿では、「誰に対しても閉じない銭湯」をコンセプトに、地下1階151坪のスペース全体をプロデュースしました。
「小杉湯 原宿」番頭・関根江里子さん:
非日常の街と非日常の施設に、どうすれば日常をつくれるか、この場所を例えばランニングの拠点にして、走ってからお風呂に入りビールを飲む、畳のスペースに人が埋まっている、何か行ったら休める、仕事をしに行こうかなと。
湯上がりの休憩、仕事、食事など銭湯に様々な付加価値を与えて多くの人から愛される場所をつくっていきます。
利用客は「結構、地域の人が来ている。年齢層も小学生とか幼稚園生から70代、80代くらいの方も」「普通のランステだと同じくらい金額を払ってロッカーやシャワーくらいなので、すごくいい」「(ビール)最高ですね。おかわりもしちゃった」と話していました。
施設内でも一番早い朝7時オープンで夜11時まで営業し、毎日通えるような料金設定にしたいと入浴料は550円となっています。
銭湯が好き、銭湯に救われたという若手スタッフも増えてきており、この場所から“100年先まで愛される銭湯文化”を発信していきます。
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