「人間は逆境においてその真価が試される。人生の達人は逆境を楽しみ、順境もまた楽しむ」。この孔子の言葉は、私が大事にしているモットーの一つです。
私は、シングルマザーとして2人目の子どもを産む時に起業を決意しました。これまでのキャリア(金融職)とは全く異なるアパレル業でした。起業の背景は、子どもたちに自分の人生に納得できる生き方を伝えること。自分だからできたと思える事業をやることで、自分の存在価値を確かめたかったことが理由です。
当時の私は、描いていた人生とかけ離れてしまった状況と子育ての孤独感で、すごくつらい時期を過ごしていました。これまであった自信もなくなり、仕事で積み上げてきたキャリアに価値を感じることができず、ただただ虚無感だけでした。
ずっと何かに言い訳をつけて、誰かのせいにして文句を言っている私。でも、子どもたちの寝顔を見ていて、このままでいいのか、なんだかんだ言って自分が選んで決めてきた道で自分の責任なのではないか、そんな悔しさが湧いてくるようになりました。
どうせ3人の人生なら、もっと自信を持って生きたい。かっこいいお母さんでありたい。そう思った私は、人生に旗を立て、ずっと置き忘れてきた学生時代の夢でもある「地域に貢献できる事業」を思い切ってやることにしました。
ご縁あってアパレル事業だったのですが、20代の頃に有志でやっていた沖縄の勉強会からヒントを得て、沖縄の伝統工芸やチャンプルー文化を次世代につなぐプロダクト作りをしようとアパレルブランドの立ち上げを決めます。
自分で決めた事業でしたが、本当に立ち上げが苦しくて、この選択を後悔したくないからと必死でここまでやってきました。まだまだ苦しいこともつらい境遇もありますが、多くの支援者と仲間に恵まれ、希望の光を感じています。
課題山積。でも仲間となら乗り越えられる。今、自分に自信を持てるのは一緒に夢を追いかけ、支えてくれる仲間のおかげです。(アイランドワークス代表)
次回は新垣裕一氏(デジタルはるさー協同組合代表理事)です。
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