日本銀行が金融政策の現状維持を決めて追加の利上げを見送ったことで、外国為替市場では約34年ぶりに1ドル=158円台まで円安が加速しました。

日本銀行 植田和男総裁
「基調的な物価上昇率にここまでの円安が今のところ大きな影響を与えているということではない」
「(Q.円安の進行は基調的な物価上昇率への影響は無視できる範囲だったという認識か?)はい」

 日銀は先月の決定会合で、政策金利の誘導目標を0から0.1%とすることを決め、17年ぶりに利上げすることを決めましたが、今回はその判断を据え置きました。

 また、月額で6兆円程度とする長期国債の買い入れ額も維持するとし、緩和的な金融環境が引き続き継続されるとの姿勢を示しました。

 決定会合後の記者会見で、植田総裁は追加の利上げ時期については明言を避けましたが、為替が基調的な物価上昇率に大きな影響を及ぼすことになれば、政策変更を判断する材料になるとしています。

 植田総裁の一連の発言を受け、ニューヨーク外国為替市場では、1ドル=158円台まで円安が進みました。

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