(ブルームバーグ):オラクルが支援する米半導体スタートアップ企業アンペア・コンピューティングが身売りを模索している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

非公開情報を理由に匿名を条件に話した関係者によると、カリフォルニア州サンタクララを拠点とするアンペアは買収への関心に対応するために、ここ数カ月にわたって財務アドバイザーと協力しており、業界大手との取引の可能性について協議する用意があるという。

創業者のルネ・ジェームズ最高経営責任者(CEO)は新規株式公開(IPO)を目指していたが、今回の動きは、IPOへの近道はないと同社が判断していることを示唆する。アンペアは人工知能(AI)ブームの恩恵を享受しているが、アンペア製と同種の半導体の開発を複数のハイテク大手が急いでいることで一段と競争が激化している。

ルネ・ジェームズ氏

関係者は、アンペアは引き続き身売りを検討中だが、独立企業であり続ける道を選ぶ可能性もあると述べた。近い将来にIPOを目指すことはもうないが、将来的なIPOを排除したわけではないと語った。

アンペアの広報担当者はコメントを控えた。オラクルの担当者は現時点でコメント要請に応じていない。

ブルームバーグ・ニュースは2021年、ソフトバンクグループがアンペアへの出資を提案した際に同社の企業価値を80億ドル(現在の為替レートで約1兆1500億円)と評価したと報じた。アンペアはアーム・ホールディングスの技術を利用する半導体を設計している。

原題:Oracle-Backed Chip Designer Ampere Is Said to Explore Sale(抜粋)

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