リニア中央新幹線をめぐっては、工事の中断や遅れが相次ぎ、開業が遅れる見通しとなっています。

 南アルプスを貫く静岡県の静岡工区については、川勝前知事の反対もあり、トンネル工事の前に行うボーリング調査がストップしています。

 工事の中断や遅れは静岡工区だけではありません。東海3県でも、岐阜県瑞浪市大湫町で工事がストップしているのに加え、多治見市の大針工区では、7月にトンネルの掘削面の岩が崩れ、作業員の男性に当たり重傷となる事故があり、工事が中断しています。

 この事故については当時、作業指針で示した安全対策をとるのを怠っていたこともわかっています。

 さらに甲府市に建設する「山梨県駅」は、地質が悪く設計に時間がかかるなどして、工事完了が2031年中にずれ込む見込みです。

 そして長野県でも飯田市の松川工区で8月、資材を運搬するモノレール同士の衝突事故により火災が発生し、2週間ほど中断しました。

 リニア中央新幹線は元々2027年完成予定でしたが、静岡工区の中断などで大幅に遅れていて、JR東海は明言していませんが、開業は2034年以降となる見通しとなっています。

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