(ブルームバーグ):米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利発表を来週に控え、トレーダーの間では大幅利下げの見通しが復活し、その確率は40%として織り込まれた。市場関係者のコメントは以下の通り。
◎ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのチャーリー・マケリゴット氏:
問題はここだ。市場では50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げの可能性がかなり復活し、25bp利下げ論を退散させる勢いだ。50bpでなければ、市場は落胆する
◎シティー・インデックスのファワド・ラザクザダ氏:
市場の動きから判断すれば、投資家がハト派的な金利決定を期待しているのは確かだ。サプライズ的な50bpの利下げという形かもしれない。もしくは、25bpの利下げと残りの年内会合の少なくとも1回で50bpの利下げを強く示唆する形かもしれない
予想を上回るインフレ指標の後で50bp利下げの確率はゼロになったとの受け止めもあった。実際、大幅利下げの織り込みは一時ほぼ消えたが、その後は振り出しに戻った。来週の利下げが25bpになるか50bpになるか、その可能性は半々であることが示唆されている
◎ ナットアライアンス・セキュリティーズのアンドルー・ブレナー氏:
来週の50bp利下げ観測が後退した直後に、50という話が復活している。
われわれは当初、50bpの利下げを予想していた。50bp利下げが正しい判断だと考えるが、バックワードルッキングの数字にこれほどとらわれている米金融当局が50を決定するとはとても思えない。50に対しては十分な票が得られないというのがパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の見解だ。従って、今回は25bpの利下げを実施し、会合後の記者会見で超ハト派的な姿勢を示すというのが同氏の戦略になる。これはわれわれが望むというよりも、われわれが考えることだ。
◎ルネサンス・マクロ・リサーチのニール・ダッタ氏:
確かに思い切った措置となるが、FOMCは来週の会合で政策金利を50bp引き下げると思う。緩和前倒しの論拠は強い。
50bp利下げを否定する理由としてよく言われるのは、「FOMCはわたしたちの知らないことを何か把握している」といったメッセージが発信されるという主張だ。私はそうは思わない。
◎BMOキャピタル・マーケッツのイアン・リンジェン、ベイル・ハートマン両氏:
0.5ポイントの利下げが検討すべき点として存在しており、金融当局者による議論の一部になるのは明らかだが、0.25ポイントの引き下げで始めるのが最も抵抗の少ない道だ。
米消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)のデータから見ると、個人消費支出(PCE)コア価格指数の伸びは一段と抑制されたものになる公算が大きい。インフレ指標に対する政策当局の懸念は和らぐとみられ、FOMCは労働市場の動向注視へと重点を移すことが可能になるだろう。
原題:Stock Rotation Is Back on Bets Fed Will ‘Go Big’: Markets Wrap(抜粋)
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