福岡銀行(福岡市)は、リモート窓口を備えたセルフサービス型の店舗を福岡県内に設置する。窓口業務の効率化などが目的。9月の設置から当面は利用方法などを案内する係を置くが、従来のような行員は配置しない店舗になる。
対象は福岡空港支店(福岡市博多区)と中島支店(福岡県柳川市)。両店とも9月9日から「サテライトプラザ」と名付け、専用端末を用い、オンラインで口座開設や住所変更、資産運用の相談などができるようにする。現金自動受払機(ATM)も設置する。両支店に勤務する計10人程度の職員は異動し、別の業務に当たる。
福銀はインターネットバンキングの普及などによる店舗への来客減少から窓口業務の効率化を進めており、代わりにコンサルティング業務などの対応を強化している。
2023年9月には、けやき通り支店(福岡市)と千鳥支店(福岡県古賀市)で、同様のリモート窓口を設けた。窓口業務に割く人員を減らし、代わりに店内で資産運用など対人相談業務に行員を多く充てている。新設するサテライトプラザは更に一歩踏み込んだ取り組みで、店内には案内係のみの設置とした。利用客の反応を見て全面無人化も検討する。
拠点維持へ嘉麻市2支店で隔日営業
また福岡県嘉麻市の大隈支店と山田支店について、一方が営業日の場合は、一方を休業日にする「隔日営業」を10月7日から始める。九州の地銀では珍しい取り組みで、人口減で支店の人員確保が将来的に難しくなる中、拠点を維持していくためという。両店間は車で10分ほどの距離だが峠を越える必要があり、統廃合で片方が無くなった場合、車を使えない利用者が不便になることから、両店を第1弾として選んだ。【植田憲尚】
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