(ブルームバーグ):対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を手掛ける米オープンAIは、社内で「ストロベリー」と呼ばれる新AIモデルのリリースに近づいている。人間のような推論タスクを一程度実行できるという。

部外秘の情報だとして匿名を条件に語った人物によると、時期はまだ不明だが、限られたユーザー向けに早ければ週内にもリリースされる可能性がある。

推論能力を備えたモデルは、AI開発の進展において大きな一歩と考えられている。オープンAIの新たなツールでは、複雑な数学やコーディングの問題といった複数の段階を経る問題解決が可能になることを意味する。

新たなツールの使用体験はChatGPTとは幾分異なる見通しだ。ユーザーのプロンプト(指示文)に応答する前に数秒間停止し、舞台裏で関連する複数のプロンプトを検討して最適な応答と思われるものを要約する、とこの人物は語った。この手法は「思考の連鎖」プロンプティングとも呼ばれる。ストロベリーがどのようにプロンプトを処理するかについては、テクノロジーニュースサイトのジ・インフォメーションが先に報じていた。

オープンAIはコメントを控えた。

競合のアンソロピックやグーグルも高度なAIモデルで推論能力を売りにしており、激しい開発競争に直面するオープンAIは多額の資金調達を目指している。

オープンAIが資金調達交渉、評価額1500億ドルで-関係者 (1)

原題:OpenAI Nears Release of ‘Strawberry,’ With Reasoning Abilities(抜粋)

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