特製どんぶりを見せる白寒水大輝さん(左)と河村武寿さん=福岡市博多区の日本デザイナー学院九州校で2024年9月5日午前11時35分、下原知広撮影

 ハウス食品は、即席麺「うまかっちゃん」の発売45周年を記念した特製どんぶりを制作した。専門学校生が考案した福岡の名所などをイメージした2種類のデザインを採用し、12月2日までインターネット上で販売する。

 ハウス食品が取り組む「九州を元気にするプロジェクト」の一環として、9月12日の発売45周年に合わせて企画した。うまかっちゃんの名付け親で、福岡市出身のグラフィックデザイナー、西島伊三雄(いさお)さん(故人)が初代校長を務めた日本デザイナー学院九州校にデザインを依頼した。

 校内で2月に審査会を開き、約70の応募作から白地に福岡の名所をあしらった2年の河村武寿さん(19)と、黄色をベースに伝統行事「博多祇園山笠」に着想を得た3年の白寒水(しらそうず)大輝さん(21)の作品を最優秀賞に選んだ。

 ラーメンのどんぶりは大ぶりなものが多いが、佐賀県有田町の有田焼の窯元、梶謙製磁社の梶原謙一郎さん(64)が、家庭で使いやすいように容量を確保しつつもコンパクトな器に仕上げた。

 特製どんぶりはそれぞれレンゲ付きで大人用(口径17・4センチ)が6600円、子ども用(口径12・9センチ)が4180円で、クラウドファンディングを通じてものづくりを支える応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」を使って販売する。

 審査に携わった西島さんの長男で、アトリエ童画(どが)社長の雅幸さん(75)は「天国の父も喜んでいるだろう」と目を細めた。ハウス食品の伊藤賢治・食品事業二部長は「九州の皆様に支えていただき45周年を迎えることができた」と話した。

 うまかっちゃんは、九州で売れるラーメンを作ろうと、ハウス食品の担当者が九州のラーメン店を食べ歩き商品化。1979年9月12日の発売以来、今年7月時点で累計約40・8億食が売れている。【下原知広】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。