日本航空の鳥取三津子社長=24日午後、東京都品川区(安元雄太撮影)

日本航空の鳥取三津子社長は24日、4月1日の就任後初めて産経新聞などのインタビューに応じ、目指す企業像について「楽しいことが取り入れられ、若い人が何でもチャレンジできるような会社にしたい」との考えを示した。社員が挑戦する風土を根付かせるには「私たち(経営陣)が失敗を受容したり、最後までサポートする姿勢が大切だ」と強調した。

鳥取氏は同社で客室乗務員(CA)出身、女性としていずれも初となる社長に就任した。自身の持ち味を「多様性」とした上で「社内の多様な人材をもっと生かしていく発信をしたい。私が広告塔みたいなものだ」と述べた。

また、自身の強みを「乗務員として30年ほど務め、現場を知っていること」とし、「現場と企画する側の乖離がある部分を縮められる」と語った。

会社の事業構造について、新型コロナウイルス禍などのリスク発生に備え、航空と非航空事業の比率を現在の6対4から半々ずつのバランス良い形になるよう事業構造改革を進める方針だ。「M&Aみたいなこともあるかもしれない」という。

収益目標は本業もうけを示すEBIT(利払い・税引き前利益)を令和7年度に2千億円とする方針だが、「12年度には3千億円を目指したい」とした。

今年1月2日に羽田空港で発生した海上保安庁機との衝突事故については「安全が何よりも重要だということを現場だけでなく会社の全員が心に刻んだ。教訓があるので改めて訓練の中に入れていく」と述べた。(万福博之、重川航太朗)

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