(ブルームバーグ):10日の債券相場は下落が予想される。国債先物が夜間取引で買われたが、5年国債入札に対する警戒感があり、入札前の調整売りで軟調な動きになりそうだ。

SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは、債券相場は入札への警戒が重しとなり、軟調な展開を予想。5年国債入札については、周辺年限に比べて割安感に乏しいことや利回り水準の低さから「やや低調な入札になる可能性がある」と述べた。

同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.88~0.91%(9日は0.89%で終了)、先物中心限月9月物は144円60銭~145円00銭(同144円78銭)。

先物夜間取引で9月物は9日の日中取引終値比13銭高の144円91銭で終えた。

奥村氏は10年債について、「0.8%台では銀行勢の調達コストとの見合いでもポジションを積み増す動きが鈍くなる可能性が高い」との見方を示した。

 

5年債入札

  • 発行予定額は前回と同じ2兆3000億円程度
  • 9日の発行日前(WI)取引は0.515%、表面利率は前回と同じ0.4%の見込み
  • 大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジスト
    • 利回り0.5%台での落札を念頭に応札スタンスを考えたい。0.55%付近が視野に入る水準での応札となればやや積極的に臨めそう
    • 直近の民間サーベイでは「日銀利上げは12月か来年1月」が市場コンセンサスに見え、0.5%割れでは5年国債を積極的に買いにくい
  • 備考:5年利付国債の過去の入札結果(表)

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