温泉施設スパリゾートハワイアンズで、ダンスを披露するフラガール=2020年7月、福島県いわき市

 福島県いわき市の温泉施設「スパリゾートハワイアンズ」を運営する常磐興産は9日、米投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループの傘下に入る方針を発表した。老朽化した設備の更新に多額の投資が必要となるため。フォートレスが常磐興産の全株式の取得を目指し、10日から実施する株式公開買い付け(TOB)に賛同した。

 ファンド側によると、ハワイアンズのブランドは変更せず、従業員の雇用も維持するという。買い付け価格は1株1650円で、総額は140億円規模となる。東証スタンダード市場は上場廃止となる見込み。

 ハワイアンズは1966年にハワイをイメージし「常磐ハワイアンセンター」として開業した。ダンスチーム「フラガール」が人気で、題材にした同名映画がヒットしたことでも知られる。東日本大震災では被災地の慰問などに活躍し、復興の象徴として親しまれた。

 震災に加え、新型コロナウイルス禍で経営が悪化し、借入金の負担が増加していた。新体制では、大規模な投資を実施し、収容人数の増加を図る。(共同)

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