(ブルームバーグ):来週の円相場は上昇が予想される。17、18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げ観測がくすぶり、ドル売り・円買い圧力となりやすい。

市場関係者の見方

◎ソニーフィナンシャルグループの森本淳太郎シニアアナリスト

  • 8月の米雇用統計が強い結果となったとしても継続的にドルが買われて、9月の50bp利下げ期待が完全に剥落することは考えにくい。どちらかといえばドルは下方向とみている
  • 雇用統計が強くなり一回ドルが買われれば、その後下がったとしても8月5日の141円70銭がサポートになるだろう
  • 弱い結果となれば、昨年12月28日の140円25銭辺りが視野に入ってくる。いずれにしてもドル・円は145円を上回ってどんどん上昇していく感じではないだろう

◎あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト

  • FOMCに向けて利下げ幅を織り込む動きで、落ち着きどころを探る展開。今回は25bpがメインシナリオとみているので、ドル・円は141円台半ばから145円台半ばのレンジとみる
  • 雇用統計を受けてオーバーシュートの動きがあったとしても、そのレンジ内での推移になるだろう
  • 欧州中央銀行(ECB)の利下げはシナリオ通り。米消費者物価指数(CPI)の発表を控えるがインフレ指標への反応は鈍くなっており、レンジを大きく抜ける材料にならないとみる

来週の注目材料

  • 11日:8月の米CPI
  • 12日:ECBが政策金利を発表し、ラガルド総裁が記者会見

来週の主な予定

  • 9日:4-6月期の国内総生産(GDP)改定値
  • 10日:米大統領選候補者討論会
  • 11日:日銀の中川順子審議委員が秋田市で講演・会見
  • 12日:8月の米生産者物価指数(PPI)
  • 12日:日銀の田村直樹審議委員が岡山市で講演・会見
  • 12日:自民党総裁選告示

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