(ブルームバーグ):米系投資ファンドのKKRは、富士ソフトへの株式公開買い付け(TOB)を5日に開始する方針だと正式に発表した。期間は10月21日までで、買い付け価格は当初の予定通り1株8800円としている。

KKRの発表を受けて富士ソフトも改めてTOBへの賛同の意向を示し、同社の株主に応募を推奨した。KKRは8月8日、富士ソフトにTOBを実施する方針を発表していた。そのときの資料によると、TOBは9月中旬をめどに30営業日かけて実施する予定としていた。

米ベインキャピタルは3日、富士ソフトの全株取得を目指して10月にも法的拘束力のある提案を提出する予定だと発表した。ベインは8月下旬から富士ソフトに対するデュー・デリジェンス(資産査定)を開始しており、富士ソフトからの賛同意見の表明などを条件に、11月以降にTOBに踏み切るとしている。

今回、KKRの買い付け期間が10月21日までとなったことで、ベインが提案を提出する前にTOBが終了する可能性もある。一方、富士ソフトの4日の終値は前日比7.4%高の9630円と、KKRのTOB価格を上回っており、成立するかが焦点となる。

(KKRの正式発表を踏まえて記事を更新します)

--取材協力:Lisa Du.

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