(ブルームバーグ):4日の債券相場は上昇が予想される。米国で求人件数が市場予想を下回ったことを受けて長期金利が低下、円債先物は夜間取引で買われた。ただ、30年国債入札への警戒から上値は重そうだ。
三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは債券相場について「全体的にはしっかりしやすい」と予想。30年国債入札は利回り低下で「水準面で買いづらくなってきた」と述べ、弱めの結果になるリスクを指摘した。もっとも世界的な金利低下の流れや潜在的な債券需要が相場を下支えしそうだと述べた。
きょうは毎月勤労統計や日本銀行の高田創審議委員の講演が予定されている。高田審議委員の講演について、小口氏は「日銀正副総裁の発言の範囲内になるとみられるが、円安修正後の物価見通しや市場変動に対する見方に新しい情報を得られるか注目したい」と語った。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.835~0.875%(4日は0.885%で終了)、先物中心限月9月物は144円98銭~145円32銭(同144円82銭)。
先物夜間取引で9月物は4日の日中取引終値比33銭高の145円15銭で終えた。
30年債入札
- 発行予定額は前回と同じ9000億程度
- 4日の発行日前(WI)取引は2.09%程度、表面利率は前回と同じ2.2%の見込み
- 東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジスト
- 前月に比べると利回り不足は否めないものの、長い目で見れば依然魅力的
- 備考:30年利付国債の過去の入札結果(表)
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