IHIは24日、子会社のIHI原動機(東京)が船舶用や陸上用のエンジンの燃費に関するデータを改ざんしていたと発表した。改ざんは新潟内燃機工場(新潟市)と太田工場(群馬県太田市)で行われ、データが確認できる2003年以降で国内外に出荷された計4361台に上った。納入先には海上保安庁やJR北海道が含まれている。
国土交通省はIHIとIHI原動機に対し、全容解明と再発防止策の策定を指示した。
IHIの盛田英夫副社長は東京都江東区の本社で記者会見し「多大なご心配をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪した。
改ざんされたのは試運転時の計測データ。納入する際に数値を良く見せたり、ばらつきを整えたりしていた。改ざんされたうち2058台が顧客と定めた仕様を満たしていなかった。データは既に是正した。
海保の巡視船やJR北海道の列車のほか、各都道府県が保有する漁業練習船にも搭載されたとみられる。安全性への疑義は現時点で確認されていないと説明している。
24年2月下旬にIHI原動機の従業員から内部告発があり判明した。(共同)
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