(ブルームバーグ):3日の債券相場は下落が予想される。この日行われる10年国債入札に対する警戒感から売りが先行しそうだ。欧州で長期金利が上昇し、円債先物は夜間取引で軟調に推移した。米国市場はレーバーデーの祝日で休場だった。

SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは、「10年債入札に向けた調整がどこまで入るかが焦点」と話し、軟調な展開を見込む。「国債入札が限られた金利上昇の材料となりやすい」中、12日の20年債まで30年債、5年債と入札が続くため、きょうの入札自体は無難に消化されるものの、通過後に伸びる可能性は低いとみる。

同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.900~0.930%(2日は0.905%で終了)、先物中心限月9月物は144円35銭~144円65銭(同144円60銭)。

先物夜間取引で9月物は2日の日中取引終値比9銭安の144円51銭で終えた。

10年債入札

  • 発行予定額は前回と同じ2兆6000億円程度
  • 2日の発行日前(WI)取引は0.92%程度、表面利率は前回と同じ1.1%の見込み
  • BNPパリバ証券の井川雄亮マーケットストラテジスト
    • 金利水準がまだ足りない
      • 足元の水準は、年内利上げ開始、その後年2回ペースで1%まで引き上げた場合の政策金利の10年平均と等しいが、プレミアムは一切乗っていない
    • 来月から量的引き締めが一段と進むことを踏まえると、1%近くまでの調整がなければ、ショートカバー以上の買いはないだろう
  • 備考:10年利付国債の過去の入札結果(表)

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