名古屋市の繁華街・栄に完成した「中日ビル」が23日、グランドオープンした。5年間の建て替えを終え、オフィスやホテル、話題のショップなどを備えた地上約158メートルの高層複合ビルとして生まれ変わった。【荒木映美】
「旧ビル同様、栄のランドマークとなるよう、新しい出会いやわくわくが待っているようなビルにしていく」。中部日本ビルディングの井戸義郎社長は、この日の開業式典でそう意気込んだ。
新たに完成した中日ビルは地下5階、地上33階建て。低中層階には東海地区初出店のショップやレストランのほか、コンサートなどに使えるホールや文化センター、オフィスなどが入居。高層階の高級ホテル「ザ ロイヤルパークホテル アイコニック名古屋」は2月に先行オープンしている。
建て替え前の中日ビルは1966年に開業。名古屋3大劇場の一つとされた「中日劇場」が入り、プロ野球・中日ドラゴンズの球団事務所が入っていた時期もあった。栄の街のシンボルとして長年親しまれてきたが、老朽化にともない19年に閉館した。
式典には地元の首長やプロ野球・中日のマスコット「ドアラ」なども駆けつけた。愛知県の大村秀章知事は「多くの皆様に愛されることを期待したい」、名古屋市の河村たかし市長は「どえりゃーおもしれーものを作ってちょー。名古屋にリニアが来るのはええけども、乗り換えの場所になってもらってはいかん」と激励した。
この日は、開業を心待ちにした利用客が朝早くから長蛇の列を作り、午前10時のオープンを待った。
常設店舗としては愛知県初出店となる「フェイスレコード」を目当てに訪れた豊川市の会社員、水谷草さん(20)は「10時の開店に合わせてきたが、行列ができていてびっくりした。品ぞろえがよく、ほしかったレコードが見つかった。また来たい」と笑顔を見せた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。