米半導体大手エヌビディアの本社=米西部サンタクララで2023年11月18日、大久保渉撮影

 米半導体大手エヌビディアが28日発表した5~7月期決算は、売上高が前年同期比2・2倍の300億4000万ドル(約4・3兆円)、最終(当期)利益が同2・7倍の165億9900万ドル(約2・4兆円)だった。売上高、最終利益ともに四半期として過去最高を更新した。人工知能(AI)ブームを追い風にした半導体需要の増加で業績拡大が続いている。

 生成AIの開発やデータ処理をする「データセンター」向けの売上高が前年同期比2・5倍の263億ドルと過去最高を更新した。マイクロソフトやグーグルなど生成AI分野のトップを走る大手企業への販売が引き続き好調だったとみられる。

 エヌビディアは8~10月期の売上高見通しについて、過去最高を達成した今期を更に上回る325億ドルとした。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は声明で「次世代半導体への期待が信じられないくらい強まっている。生成AIは、全ての産業に革命をもたらすだろう」と述べた。

 エヌビディアは同日、利益の株主還元のため500億ドルの自社株買いを承認したことも発表した。

 エヌビディアは生成AI向けの半導体で圧倒的なシェアを握り販売を急拡大させている。株価は右肩上がりで上昇し、今年6月にはマイクロソフトやアップルを抜き一時、時価総額で世界1位に躍り出た。【ワシントン大久保渉】

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