関係者に公開されたサバの陸上養殖場=23日、福島県浪江町

プラント大手、日揮の子会社で、福島県浪江町のかもめミライ水産が町内の工業団地に建設した生食可能なサバの陸上養殖場が完成し、23日、関係者に公開された。人工海水を浄化し再利用する完全閉鎖循環式のサバ養殖場として、東日本最大級。6月中旬以降に養殖を開始し、25~30センチに育てて来年春に初出荷する予定だ。

敷地は約7800平方メートル。養殖棟2棟には30トン水槽計14基と稚魚を受け入れる7・5トン水槽計4基を備える。自然界のサバは食物連鎖の中で、食中毒の原因となる寄生虫アニサキスを取り込むが、管理した人工海水ではアニサキスのいないサバを育てられるという。

水温や餌の種類などを変えて数万匹の稚魚を育て、最適な飼育条件を探るとともに、得られたデータを人工知能(AI)で管理し安定生産やコスト削減を図る。「福の鯖」としてブランド化し、2027年までに年間60トンの生産を目指す。

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