(ブルームバーグ):23日の債券相場は下落が予想される。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が23日の講演で年内の積極利下げを示唆することはないとの見方から米国金利が上昇し、円債先物が夜間取引で大幅に下げた流れを引き継ぐ。日本銀行の植田和男総裁がこの日の国会閉会中審査で発言することへの警戒も相場の重しになる。

東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、植田総裁の発言について「7日の内田真一副総裁の発言よりはタカ派寄りになりそうだが、7月決定会合ほどのタカ派ぶりは考えづらく、市場を刺激しない配慮も怠らないだろう」と指摘。きょうの債券相場は下落スタートするものの、総裁の言葉を確認しながら持ち直す展開を見込む。

午前8時30分に発表される7月の全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアの市場予想が前年同月比2.7%上昇と、6月(同2.6%上昇)から伸びがやや加速する見込みだ。

佐野氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは0.880~0.905%(22日は0.870%で終了)、先物中心限月9月物は144円46銭~144円82銭(同144円88銭)。

先物夜間取引で9月物は22日の日中取引終値比30銭安の144円58銭で終えた。

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