(ブルームバーグ):米住宅着工件数は7月、新型コロナ禍の2020年5月以来の低水準に落ち込んだ。需要が弱く、在庫は高水準にある。

着工件数の減少には、一戸建てが2020年4月以来の大幅減となったことが響いた。地域別で見ると南部の減少が大きかった。ハリケーン「ベリル」の影響を反映している可能性がある。

着工件数は今年の早い時期には比較的高い水準だったが、ここ数カ月はやや失速。依然として高い住宅ローン金利と物件価格を敬遠する動きが見られる。新築一戸建て住宅の在庫は08年以来の高水準に達しており、建設業者は建設を控えている。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、スチュアート・ポール氏は「悪天候が建設活動に響いた可能性が高いが、データの細部には景気抑制的な金融政策の影響が示されている。新築住宅の在庫が高水準に達していることは、短期的に一戸建ての住宅価格と建設活動への重しとなる公算が大きい」と分析した。

住宅建設許可件数では、一戸建てが23年5月以来の低水準となった。集合住宅は11%余り減少した。

着工件数は地域別では4つのうち3つで減少。南部と西部での減少が特に大きく、南部は20年5月以来の低水準となった。

一戸建て住宅の完成物件数は増加し、3カ月ぶりの高水準。コロナ禍前のトレンドを依然大きく上回っている。

統計の詳細は表をご覧ください。

原題:New US Home Construction Falls to Slowest Pace Since May 2020、US July Housing Starts Fell to 1,238k Annualized, Below All Ests(抜粋)

(統計の詳細やチャート、エコノミストの見方を追加して更新します)

--取材協力:Chris Middleton.

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