一般ドライバーの車両に取り付けられたライドシェアの表示=東京都江戸川区(関勝行撮影)

政府は22日のデジタル行財政改革会議で、一般ドライバーが有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」について、週末の夜を一律的にタクシーが不足している時間帯とみなすなどし、まだ解禁していない地域についても今月以降、順次解禁する方針を示した。また、タクシー会社以外が運行主体となる「全面解禁」へ向け、岸田文雄首相は5月中に論点整理を行うよう関係閣僚に指示した。

方針では、金曜日と土曜日の午後4時台から翌午前5時台をタクシーの不足時間帯と定義し、その地域のタクシー車両数の5%を不足車両とみなす。また、自治体が各運輸支局に曜日、時間帯ごとの不足車両数を申し出た場合にも、その数を認定する。この方針で暫定的に算出した不足車両数は解禁後にライドシェア車両のデータを検証し、見直すという。

今のライドシェアの仕組みは、配車アプリの情報に基づいてタクシーが不足していると認められた地域、時間帯のみ運行が認められており、解禁はアプリが普及している大都市圏に限られていた。地方ではタクシーが不足している時間帯の調査に時間がかかるとみられており、簡易的に判断できる基準を示すことで、早期のライドシェア解禁につなげたい考えだ。

また、ライドシェアの全面解禁について政府は6月にも方針を示す考えだがが、首相は関係閣僚に対し、5月中に論点整理を行うよう指示。地域の交通の担い手不足解消のため、制度の早期改善を求めた。

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