福岡市地下鉄七隈線で展開している車両広告。鹿児島の川をイメージした床面シート(手前)。座っているのは「元祖鹿児島 南国白くま」のキャラクター「南国白くまくん」(運行時はいない)=セイカ食品提供
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 フルーツ入りの練乳味のかき氷「元祖鹿児島 南国白くま」などで知られるセイカ食品(鹿児島市)が福岡市地下鉄七隈線で、かき氷と鹿児島の避暑地をイメージしたユニークな車両広告を展開している。29日まで。

 セイカ食品は、南国白くまのキャラクター「南国白くまくん」が鹿児島県の渓谷や高原などを巡るコマーシャルを鹿児島や宮崎、福岡などで放映している。今回は、冷たいものが食べたくなる時期に電車内を避暑地にしようと企画した。

 窓上部のスペースには通常の7倍となる横約3・6メートルのポスターを掲示。「猛暑です。目から涼んでください。」「かきこみアイスは、ご遠慮ください。」など涼しさやユーモアを感じさせる言葉が並ぶ。床には鹿児島の川面をイメージした幅約1・2メートル、長さ約8・6メートルのシートを張り、涼しさを演出している。

 鹿児島県民にとって練乳味のかき氷「しろくま」はなじみの味だ。セイカ食品によると1932年ごろ、鹿児島市の西田本通りにあった綿屋が、副業として練乳をかけたかき氷を氷白熊として提供したのが始まり。練乳の缶に白熊印の札が貼ってあったのが名前の由来という。同社では69年ごろから南国白くまとして製造。カップ入り(140ミリリットル、希望小売価格150円)は2023年度に315万個を販売している。

 福岡市交通局によると、広告があるのは七隈線全体21編成のうち1編成。毎日運行するが回数は異なるため、レア度は高い。セイカ食品の担当者は「南国白くまはもちろん、鹿児島の避暑地を知ってもらい涼しさを感じてもらえたら」と話した。【下原知広】

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