殺到する報道陣の取材に応じる財務省の神田真人財務官(右。当時)=東京都千代田区の同省内で2024年7月12日午前8時11分、山下貴史撮影

 政府は1日付で、神田真人前財務官を金融・国際経済担当の内閣官房参与に任命した。

 神田氏は2021年7月に財務省の国際部門トップである財務官に就任。歴史的な円安に歯止めをかけるため、任期中の3年間に複数回、政府・日銀による為替介入を指揮した。介入のタイミングや為替水準をめぐって、市場関係者の間で「神田ライン」というフレーズが飛び交うこともあった。また為替市場の変動などについて、メディアに対して前面に立って日本政府の姿勢を説明してきた。7月31日付で退任していた。

 林芳正官房長官は1日午前の記者会見で、神田氏の起用について「金融・国際経済の分野で豊富な経験を積んだ人物であり、特に最近の国際金融情勢などに関し、(岸田文雄)首相に助言をいただくことにした」と説明した。【鈴木悟】

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