鹿児島市に本社を置く老舗百貨店の山形屋。およそ360億円に上る負債を抱え、事業再生の手続きに入りました。大きな転換点を迎える中、今年宮崎山形屋に入社した新入社員を取材しました。お客さんに愛され続ける百貨店を目指し笑顔で頑張っています。

経営再建を目指し、新たなスタートを切る山形屋。グループの一角をなす宮崎山形屋には今年、2人の新入社員が入社。毎日、売り場で、お客さんに接しています。

鹿児島市に本社を置く老舗百貨店の山形屋は、大型商業施設の進出による競争の激化や、新型コロナウイルスの影響などが重なり、グループ17社の有利子負債があわせておよそ360億円に。

去年12月、私的整理の一環である「事業再生ADR」の手続きを申請し、今年5月に成立しました。金融機関の支援を受けながら経営の立て直しを図っています。

今年の宮崎山形屋の新入社員のひとり、タオル売り場に配属された菊池真白さんは、幼い頃から山形屋の販売員に憧れていたと言います。

(新入社員・菊池真白さん)
「北海道物産展に来た時に接客を見て、とても明るい気持ちになって、私もこんな販売員になれたら良いなと思って憧れを持ちました。」

お中元商戦のこの時期、菊池さんはお中元コーナーでさっそく戦力に。発送の受付をしていました。

(新入社員・菊池真白さん)
「まだまだ分からないこともたくさんあるんですけど、お客様と話してみると学ぶこともありますし、話を聞いていてとても楽しい。」

今年の新入社員は去年より少ない2人。同期が少ない中で職場の先輩ともコミュニケーションを取っています。

(タオル売場販売リーダー 小野磨己斗さん)
「よく話しかけてくれるので、私も楽しく会話できます。菊池さんは一緒に働いていて真面目にメモも取って真剣に仕事に取り組んでくれるので、私も教えがいがあります。もっと頑張ってほしいところは、計算がとても苦手なので、練習を一緒に頑張っていきたいなと思います」

入社して間もない菊池さん。これからの宮崎山形屋を作っていってほしいと期待されています。

(宮崎山形屋営業部 金丸信康第五課長)
「まだ入社して日が浅いのでまだまだな部分はありますが、前向きに頑張っています。お客様から「菊池さんから買い物をしたい」と言っていただけるような笑顔あふれる販売員になってほしいと思っています。」

(新入社員・菊池真白さん)
「夢見てた職場で働いてみて、とてもうれしい気持ちとやりがいのある仕事だなと思います。山形屋全体を盛り上げていきたいと思っていますので、色々イベントなども開催したりして、お客様にもっと楽しんでいただけるような職場を作りたいと思います。」

百貨店の強みは「人」「菊池さんから買い物をしたい」とお客さんに言われる販売員を目指して、きょうも笑顔でお客さんを迎えます。

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