日本初の最高時速300kmを達成した新幹線「500系」が引退します。

 (JR西日本 長谷川一明社長)「2027年を目途に500系については営業運転を終了する予定でございます」

 JR西日本の長谷川社長が24日に発表した、新幹線車両500系の引退。500系は1997年にデビュー。JR西日本が独自開発した唯一の新幹線車両で、青とグレーの丸みがかったボディに空気抵抗を考慮した先の尖ったロングノーズが特徴です。当時世界最速の時速300kmでの営業運転を実現しました。

 (乗客 ※1997年)「もうちょっと揺れるかなと思ったけど、全然揺れていないからすごいなと」

 当初は東京-博多間を結ぶ「のぞみ」の車両としてデビューした500系。その後、山陽区間で「こだま」車両として走行するようになってからはこんな楽しみ方も。

 (鉄道ファン 山口県・徳山駅 ※2014年)「住んでいるのが埼玉なので、きょうはわざわざこれを撮るためだけに来ました」

 「のぞみ」の時と比べて1駅の停車時間が長くなり、500系こだまが2編成横並びに停車する貴重な瞬間を撮影しに来るファンも現れました。

 さらに、期間限定でハローキティなどのアニメキャラクターをあしらったデザインの車両や、座席を取り払いプラレールで遊べるキッズスペースを設けた車両なども登場し、移動を楽しめる新幹線としてもファンを魅了しました。

 そんな鉄道ファンに人気の高い500系ですが、老朽化や、独自開発の部品にコストがかかることなどを理由に、廃車することを決定しました。現在走行している6編成のうち、4編成は2026年度までに、残りの2編成は2027年をめどに営業運転を終える予定です。

 (JR西日本 長谷川一明社長)「名車であると私ども思っていますけれども、今回それが退役していくということで、本当にありがとうと申し上げたい。2027年の営業運転の終了までに各種の企画を実施してまいります。ぜひ最後まで500系の勇姿をご覧いただければ幸いです」

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