企業が抱える様々な課題を解決する過程で、新しい学びを生み出そうという取り組みを、秋田県立大学の学生が今秋から始める。人口減少や高齢化など山積する課題を主体的に解決する若い世代を育むのが狙いだ。

 秋田県立大学・福田裕穂理事長兼学長:
「世界でも日本でも秋田でも困難な課題が山積みになっている。課題先進県の秋田県からこの現状のゲームチェンジを起こしたい」

秋田県立大学が今秋スタートするのは「キャップストーンプロジェクト」だ。

1990年代にアメリカで考えられた教育方法で、ピラミッドの頂上に最後に載せる石「キャップストーン」になぞらえ、学生が大学で得た専門知識を生かして取り組む“総仕上げ”と位置付ける。

企業や自治体が直面する人手不足や高齢化などの課題を、学生が限られた予算とグループワークで解決につなげる。

将来的に3年生の必修科目にする予定で、未来を担う若い世代が積極的に地域に関わり、企業などからアドバイスを受けながら成長につなげる。

 秋田県立大学・福田裕穂理事長兼学長:
「地域は若い人たちの活動なくしては活性化しない。学生たちをいかに地域に巻き込むかが大事。これを授業の必修科目として取り入れることで『学生たちを地域に放し飼いにする』ということがあって良いのではないか」

県立大学は現在、製造業など県内外30社ほどにプロジェクトの協力を求めていて、意欲ある学生の獲得につながるといった企業などのメリットも含め、地域の活性化につなげたいとしている。

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