ひと口食べるとサクサクの衣と肉厚でしっとりとした味わいが口の中に広がる、トンカツ。
トンカツ店にとって欠かすことのできない豚肉。
その価格が今、過去一番と言っていいほど高騰しているというのです。
とんかつ鉄・日比勇希さんは「ことしの5月から一気に上がりましたね。下がることはないので、値段は過去最高を更新し続けていますね」と話します。
餌代や肥料代の高騰などにより、豚肉の仕入れ値が上がっているというのです。
店は2023年12月に、全メニュー100円の値上げをしたばかり。
簡単に上げることはできないといいます。
日比さんも「全て値上がっているので、影響はかなり受けていると思います」と話します。
東京都内のスーパーでは、豚肉の価格に大きな変化が起きていました。
豚バラ肉は100g当たり298円、国産牛切り落としは100g当たり198円で、100g当たりで比較すると、豚肉のほうが牛肉に比べて100円も高くなっているのが分かります。
この価格の逆転には、物価高や肥料の高騰に加え、2024年の異常な猛暑が影響していました。
アキダイ関町本店・秋葉弘道社長は「豚も夏バテしちゃって、餌を食べられないで水分ばかりとっちゃったり、そういう状況になると出荷できない、水っぽくなっちゃって、そうすると流通量が減ってしまう」と話します。
その一方、ある工夫で従来よりも低価格を実現した高級スタミナ食材があります。
机の上に並べられたのは、日本人なら誰もが愛してやまない夏のスタミナ源・ウナギ。
あふれ出る上質な脂と甘じょっぱいタレの香ばしさがたまらないひと品です。
ウナギの需要が高まる土用の丑の日を24日に控え、東京・中野区にあるウナギ店では準備に大忙し。
暑い夏を乗り切ろうと、ふっくらとしたウナギをほお張れば「おいしい」の一言。
また、食べている人が口をそろえて「安い」というウナギ。
実は、うな重の並盛が1800円と一般的なウナギ専門店より安く食べることができるのです。
安さの秘密は、ニホンウナギの稚魚を海外で養殖しそれを日本に戻すことでコストカットを実現。
さらに、株式会社亜門 代表取締役・甲田めぐみさんによると、超高性能のオーブンを入れることで、オーブンで誰でも仕込みや焼き上げをできる仕組みを作ったことで、人件費を極端に削減できているといいます。
本来なら高温の炭火でパリッと香ばしく焼き上げ、表面はこんがり、身はふっくらとまさに職人の技ですが、厨房には炭火焼きなどの道具はなく、あるのは大きなオーブンのみ。
このオーブンでウナギを焼き上げることで、炭火で焼くのと変わらないおいしさを再現でき、コストが大幅にカットできたことから安く提供することが可能になったということです。
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