ユーロ圏の金融政策を担う欧州中央銀行(ECB)=独西部フランクフルトで2017年10月27日午前、三沢耕平撮影

 欧州中央銀行(ECB)は18日、定例理事会を開き、主要政策金利の維持を決めた。民間銀行が資金を借り入れる際の主要金利を4・25%、民間銀行が資金を預ける際の中銀預金金利を3・75%に据え置く。

 ECBは6月の前回会合で2019年9月以来、約4年9カ月ぶりに利下げに踏み切った。2会合連続の利下げは、経済を過度に刺激して物価上昇(インフレ)が再加速する懸念があると判断した。

 欧州連合(EU)統計局によると、ユーロ圏20カ国の6月の消費者物価指数上昇率は前年同月比2・5%と5月の2・6%から鈍化した。ただ、賃金動向の影響を受けやすいサービス部門の上昇率は4・1%と依然として高い水準にとどまっている。

 ECBは政策の軸足をインフレ対策最優先から、停滞懸念が強まる経済の下支えに切り替えている。しかし、金融緩和を急ぎ過ぎれば収束傾向にあるインフレが再燃する恐れがあり、追加利下げのタイミングを慎重に見極める姿勢だ。【ブリュッセル岡大介】

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