ニューヨーク証券取引所などが集まる金融街ウォールストリート=米ニューヨーク市で2022年12月、大久保渉撮影

 16日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比742・76ドル(1・85%)高の4万954・48ドルで取引を終えた。終値ベースで2日連続で過去最高値を更新した。経済に深刻な打撃を与えることなく物価上昇(インフレ)を沈静化させる「ソフトランディング(軟着陸)」への期待が強まり、幅広い銘柄が買われた。

 米商務省が同日発表した6月の小売売上高が市場予想を上回り、市場で「個人消費が底堅さを保っている」との見方が広がった。インフレ鈍化を背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月会合で利下げに踏み切るとの見方も強まっており、堅調な米経済の持続性への期待から、リスク資産である株式市場に資金が流入した。11月の大統領選で規制緩和に積極的なトランプ前大統領が勝つとの予測も、銀行株などが買われる材料になっているとみられる。

 ダウ平均の終値は12日の終値で約2カ月ぶりに4万ドルの大台を回復。トランプ氏銃撃事件後の週明け15日に史上最高値を更新していた。【ワシントン大久保渉】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。