原材料費の高騰などでラーメン店の倒産が相次いでいます。ラーメン店の経営者に転身したプロレスラーが、経営の難しさについて「地獄を見た」と語りました。
■プロレス以上に過酷「高級車3台 溶かした」
東京・世田谷区にあるラーメン店「麺ジャラスK」 この記事の写真東京・世田谷区のラーメン店、その名も「麺ジャラスK」。
川田利明さん(60)「僕がプロレスラー時代に『デンジャラスK』というキャッチフレーズがあったので」 プロレスラーから転身 川田利明さん(60)
かつて全日本プロレスなどで活躍したプロレスラー・川田利明さんです。セカンドキャリアとして選んだのが、ラーメン店の経営でした。
セカンドキャリアのきっかけは… 川田さん「先輩レスラーの三沢(光晴)さんがリングで亡くなって。追い掛けていたものが、パタッとなくなったような気がして。何も次することないなっていう時に、たまたまここが空いていたので、やってみようかなと」 カレー白湯らーめん大盛 1000円
この地に店を構えて15年近く。オリジナルの味を追い求めてたどり着いた一杯が「カレー白湯らーめん大盛」。中太のちぢれ麺に香り豊かなスパイスがよく絡む、ボリューム満点のラーメンです。
今では常連客も多いといいますが、ラーメン店の経営はプロレス以上に過酷なものでした。
川田さん「資産つぎ込み1年でなくなる」 川田さん「“地獄を見た”にふさわしい経営状況」
「プロレス時代の資産とかは、全部ここにつぎ込んでいます。高価な車を3台あったんですけど、店始めて1年目で全部なくなりました」
かつての人気プロレスラーを悩ませたのは、お金の問題だけではありませんでした。
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■“ラーメン頼まない”迷惑客も…続ける理由■“ラーメン頼まない”迷惑客も…続ける理由
ラーメン店経営の難しさをまとめた本が話題セカンドキャリアとしてラーメン店の経営を始めて15年近く。人気プロレスラーとして名を馳せた川田利明さんがラーメン店経営の難しさをまとめた本が話題になっています。
川田さん「セカンドキャリアとしては0点。経営ということを全く勉強しないまま始めたので、経営が飲食店で一番大事」 「材料費がかさみ収まらない」
例えば、一般的にラーメン一杯あたりの原価率は、およそ35%といわれていますが、スープのだしやスパイスなどで材料費がかさみ、到底その数字では収まらないといいます。
さらに、客への対応の難しさもあるそうです。
川田さん「本当に考えられないような、お客というのは数え切れない。つらいですよね、本当に」 “ラーメン頼まない”迷惑客も… 突然厨房に入り込み声掛ける客も
ラーメンを注文することもなく、380円のデザートを1つ頼んで10人で分けて食べたり、突然厨房(ちゅうぼう)に入り込み声を掛けてきたりする客もいたといいます。
それでもラーメン店を続ける理由は…。
川田さん「『おいしかったです』も…」 川田さん「本当にお客の『おいしかったです』『ごちそうさまでした』の一言が、どれだけ気持ち的に救われるか。もうからない仕事でも、自分の次に生きる場所ができただけでも、幸せなのかなと」
(「グッド!モーニング」2024年7月15日放送分より)
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