きょう発表された2023年度の全国の消費者物価は2.8%の高い上昇率となりました。ある試算では家計の負担は、この2年で20万円以上増え、今年度も更に負担が増える見通しです。

“物価の優等生”、バナナ。輸入に頼るバナナを円安が直撃しています。

大権商店 森輝夫 店長
「2年くらい前だと大体1袋100円で買えたのが、いまは2~3割上がって138円、税込みで149円の価格帯」

中には200円を超えるものも…

今日発表された2023年度の消費者物価は2.8%上昇し、2%を大きく超える物価高が2年続いています。特に目立つのは食料で、48年ぶりの歴史的な伸び率に。

この2年で家計の負担は20万円以上増えたとする試算もあり、政府も「円安が食料品などの価格にどう影響するか」注目しています。

日本銀行 植田和男 総裁
「無視できない大きさの影響が発生した場合は、場合によっては金融政策の変更もあり得る」

日銀の植田総裁は、急速な円安で基調的な物価上昇率に大きな影響が出た場合、追加の利上げなど、金融政策の変更があり得るとの認識を示しました。

円安に加え、イスラエルとイランの応酬で中東情勢は緊迫化し、原油高も進んでいます。

コバヤシランドリー 小林史明 社長
「これが石油系溶剤。ドライクリーニングの洗浄するときの素。4000円ぐらいだったのが、いま買うと消費税込で6000円ぐらい。(原油高の影響は)3か月遅れてくるので後が怖い」

クリーニング店では、石油由来の溶剤やハンガー、包装などを数多く使いますが、仕入れが軒並み高騰。2年前に10~15%の値上げをして以来、価格を据え置いていますが…

コバヤシランドリー 小林史明 社長
「今までやっていたサービスチケットとか割引のシステムを排除して、それで帳尻を合わせようと」

現在の円安が続くと、今年度はさらに10万円以上家計の負担が増える見込みです。

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