岐阜県唯一の百貨店で7月31日に閉店する岐阜高島屋(岐阜市)で、最後のセール「47年間のありがとうを 岐阜タカシマヤ感謝祭」が始まった。思い出の場所との別れを惜しむ買い物客らが、開店前から列を作っている。
1階の菓子売り場では、「萩の月」(宮城)や「鳩サブレー」(神奈川)など全国各地の銘菓を日替わりで販売し、連日にぎわっている。6、30、31日は高島屋のバイヤーが東京や京都から仕入れた和菓子も並ぶ予定。2階ではブランドのバッグや婦人靴などの期間限定店が設けられ、人だかりができていた。
1階特設コーナーには、来店客に高島屋の思い出を書いてもらうボードを開設。「特別な日の贈り物は岐阜高島屋さんでした」「子どもたちの洋服、孫たちの出産準備、いつも助けてもらいました」などのメッセージが寄せられている。
岐阜県瑞穂市の勝野幸子さん(82)は月1回、岐阜市内に住む3人の姉や妹と高島屋で化粧品を購入し、食事をするのが恒例行事だった。「高島屋ができたころからの4人姉妹の思い出の場所。楽しみがなくなり、さみしい」と、しんみりしていた。
1977年に岐阜市の柳ケ瀬商店街にオープンした岐阜高島屋は建物の老朽化などを理由に7月末で閉店し、47年の歴史に幕を閉じる。【稲垣洋介】
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