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あふれんばかりに盛られた旬のウニに、新鮮なスルメイカの踊り丼。どれも観光客に人気の北海道の名物ですが、いまピンチです。

■ウニ&スルメイカ 北海道の名物がピンチ

黄金色に輝く海の宝石が、これでもかというほど、たっぷりのったウニ丼。

たっぷりのウニ丼 この記事の写真は17枚

生きたままの超新鮮なスルメイカを取り出し、丸ごと1杯のスルメイカを、そのまま贅沢に使ったどんぶり。

一花亭 たびじ「活いか踊り丼」2600円(時価) 長野から来た観光客
「歯ごたえもコリコリしていておいしいです」 札幌から来た観光客
「最高においしいです」 ウニ&スルメイカ 漁獲量が減少

北海道を代表し、全国にも出荷される2つの海の幸ですが、いま漁獲量が激減し、危機的状況を迎えているのです。北海道を代表する海の幸がとれない原因は?

函館市にあるうに専門店。ムラサキウニやバフンウニをたっぷり、炙りウニものった、豪華「5大うに食べ比べ丼」が人気です。しかし…

うに専門店世壱屋 函館魚まさ店「5大うに食べ比べ丼」7150円 うに専門店世壱屋 函館魚まさ店 鈴木藏磨さん
「いまだと羅臼産のバフンウニとロシアのバフンウニを使って作っているんですけど」

これまでは、すべて北海道産のものを使用していましたが、26日は「5大うに」のうち、1つを致し方なくロシア産にしているといいます。

ロシア産ウニも使用

実はいま、北海道全域で海水温の高さなどが影響し、濃厚な甘みが特徴のバフンウニが採れなくなっています。

バフンウニ うに専門店世壱屋 函館魚まさ店 鈴木藏磨さん
「函館産のウニをやっぱり期待して、こちらにご来店いただくお客様も多くいるので、そこは心苦しいところではあるんですけど、いかんせんウニがとれなくなっているので、本当、悲しい限りです」

そして、函館市の街のシンボルともなっているスルメイカも深刻な不漁に陥っています。

スルメイカ

かつては「トロ箱」いっぱいに、甲板にも散乱するほど大漁にとれていましたが…

トロ箱にいっぱいのスルメイカ(1994年)

26日朝はトロ箱の底が見えてしまうほど、スルメイカが入っていません。

漁師
「(Q.きょう取れなかったのは、しけ?)いやいない」
「(Q.イカが?) うん」
「(Q.最近ずっと?)そうです。あー、もう終わりだ」 スルメイカ減少

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■スルメイカ減少 影響は函館の朝市にも

■スルメイカ減少 影響は函館の朝市にも

市場の担当者も頭を抱えます。

市場担当者
「もう最悪です。ずっと少ない。数はすごく少ない」 市場担当者「ずっと少ない」

影響は、函館随一の人気スポットにも及んでいます。

影響は函館朝市にも

朝から賑わう函館の朝市。行列のできる先にあるのは…
水槽のイカを自分で釣りあげて、その場で食べることができるコーナーです。

イカ釣りができる人気スポット イカ釣りに来た観光客 神奈川から来た観光客
「おいしいです」
「コリコリしてて」
「やっぱり新鮮ですね」 神奈川から来た観光客

泳いでいるのは、名物のスルメイカと思いきや…

駅二市場 活いか釣堀 櫻庭のり子さん
「きょう(26日)はヤリイカなんです」

スルメイカが入荷しないためやむを得ず、春のシーズンに主にとれるヤリイカを使用しているといいます。

やむを得ずヤリイカを使用 駅二市場 活いか釣堀 櫻庭のり子さん
「(スルメイカは)ほんとうに不漁。すごい深刻です。ヤリイカも(時期が)終わってしまうので、やっぱり函館はスルメイカ」 駅二市場 活いか釣堀 櫻庭のり子さん

原因として考えられているのが海水温の上昇などにより、スルメイカが北上できないからだといいます。

スルメイカがとれない原因 カネダイ 荒木商店 蠣崎賢憲さん
「どうしても、函館といえばイカの街ですから。やっぱり寂しいが、漁師さんに期待して頑張ってとってもらうしかない」

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